家庭血圧測定が役に立つ

近年では高血圧の診断および治療を決定する前に家庭血圧を測定することになっています。治療開始の決定や降圧剤の増減の判断のためには、1日2回、4-7日の家庭血圧測定が必要ですが、長期間の観察には週に1-2回の測定で十分でしょう[Ref. 1] 。家庭血圧は起床時と就寝前に測定することが多いですが、朝の血圧の方が諸条件を一定にしやすいと考えられます。起床時の家庭血圧測定は、起床後なるべく早く(1時間以内)、排尿後、朝食や服薬の前で、必ず1-2分間の安静後に測るようにしましょう。病院や診療所で測定した血圧値よりも家庭血圧の方が将来の脳卒中の発症を予測する上で有用なことがわかっています[Ref. 2] 。カナダのバンクーバーで家庭血圧と認知機能の関係を調べた研究では、収縮期血圧の高値と脈圧の拡大があると処理速度や遂行機能、「日常の」認知機能が不良でしたが、外来血圧と相関があったのは「日常の」認知機能のみでした[Ref. 3] 。認知機能の評価においても家庭血圧は良い指標のようです。

 

Ref. 1: O'Brien E, Dolan E, Stergiou GS. Achieving reliable blood pressure measurements in clinical practice: It's time to meet the challenge. J Clin Hypertens2018;20:1084-1088.

Ref. 2: Asayama K, Ohkubo T, Kikuya M, Metoki H, Hoshi H, Hashimoto J, Totsune K, Satoh H, Imai Y. Prediction of stroke by self-measurement of blood pressure at home versus casual screening blood pressure measurement in relation to the Joint National Committee 7 classification: the Ohasama study. Stroke2004;35:2356-2361.

Ref. 3: Yeung SE, Loken Thornton W. "Do it-yourself": Home blood pressure as a predictor of traditional and everyday cognition in older adults. PLoS One2017;12:e0177424.