2017-08-01から1ヶ月間の記事一覧

最も健康に良いスポーツ種目は?

若い時(19から29歳ごろ)にテニスをしていたヒトは、その後の人生で心筋梗塞となることが少ない [Ref. 1] 。テニスは中年期以降も続けることが多く、比較的強度のある有酸素運動であることがその主な理由であろう。 どのスポーツ種目が健康に良いのか? 英…

老化は足から

「足が衰える」ことは、単にからだだけの問題ではなくて、脳の働きにも関係している。からだの問題としては、たとえば糖尿病や大脳白質病変があると歩行速度が遅くなることが観察されている [Ref. 1] 。さらに、足し算をしながら歩くという「二重課題歩行」…

アルツハイマー病に先行する脳アミロイド沈着

アルツハイマー病の確立されたバイオマーカーである「脳アミロイド沈着」を、アミロイドPETを用いて検出できる時代になった [注1] 。 複数回アミロイドPET(初回から最後まで1.3年 [中央値])を検査した260例(認知機能正常205例、軽度認知機能障害/アルツ…

血管性認知症もしくはビンスワンガー病について

CTと比べるとMRIでは大脳白質病変ははるかに明瞭に描出できるようになった。大脳白質病変があると認知機能が障害され、広汎な白質病変を特徴とする血管性認知症はビンスワンガー病と呼ばれている [注1] 。 ビンスワンガー病の特徴は—広汎な白質病変に加えて…

動かないからボケるのか、ボケたから動かないのか?

身体活動度が高い(からだをよく動かす)ヒトは認知症になりにくいと言われている。しかしながら逆に、認知症になった(なりかけた)状態だからこそ、からだを動かさないのかもしれない。 35歳から55歳までの一般住民10,308人を28年間追跡し、身体活動度と認…