2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「脳の健康」の最適化について

健康で長生きするためには脳の働きが保たれていること—脳の健康状態が良いこと—が必須です。健康な脳とは、まず血管性病変や変性疾患—脳卒中やアルツハイマー病など—がない状態でしょう。高血圧や糖尿病、肥満、身体活動度低下、喫煙、うつなどの危険因子が…

サウナは認知症を予防する!?

伝統的なフィンランドのサウナは、80〜100℃と高温で、湿度は10〜20%と乾燥していて、時に熱した岩に水をかけて湿度を上昇させるといったものです。サウナに頻回に入るヒトには心臓突然死や死亡に至る虚血性心疾患と心血管系疾患が少ないことが報告されていま…

主観的なもの忘れ—認知症の「最初の一歩」なのか?

最近のメタアナリシスから「主観的なもの忘れがある健常高齢者の25%は4年以内にアルツハイマー病がらみの軽度認知障害となり、認知症となるリスクも2倍」と報告されています [Ref. 1] 。「主観的なもの忘れ」がある認知機能正常な高齢者の脳の中では何が起…

有酸素運動によって海馬が大きくなり、記憶力は改善する

「体を動かすと認知機能が改善し、認知症になりにくい」ことが多くの観察研究から示唆されています。より因果関係をはっきりさせるためにランダム化比較試験も行われています。しかしながら、「身体活動は認知機能低下やアルツハイマー型認知症を予防するか…

店頭で売られているサプリは認知症を予防するか?

結論—全く効果はない。以上! もう少し丁寧に語ってみると、最新の系統的文献検索(システマテイックレビュー)[Ref. 1] によると「店頭で売られているサプリ [注1] は認知機能低下や軽度認知機能低下、アルツハイマー型認知症の予防において ”little or no…

脳トレは有効か?

脳を鍛えるエクササイズ「脳トレ」が認知症を予防するかについては一致した見解はありません [Ref. 1] 。認知症になってしまうと脳トレは効果がないようですが、問題は認知症までいたってない—が、認知症になりそうな—ヒトに脳トレによる予防効果があるか(…