2018-03-01から1ヶ月間の記事一覧
マインドフルネス [注1] 瞑想が「脳の休息法」として注目されています。意識的な活動をしていないとき(何もせずにぼんやりしているとき)に働く、いくつかの脳領域—後帯状皮質や内側前頭前皮質など—からなるデフォルト•モード•ネットワークは(何もしてな…
心房細動は高齢者では最もよくある不整脈で、60歳以下で1%、80歳以上で8%にあると言われています。心房細動は脳卒中の強力な発症危険因子ですが、心房細動があると認知症のリスクも増大することが最近注目されています。心房細動による認知症発症の理由とし…
オーストラリアでの研究では、「不健康な」西洋の食事、つまり飽和脂肪酸(肉に多い脂)と精製した炭水化物(糖質)が多い食事では海馬(左)の容積が減少していました(年齢、性別、教育歴、うつ症状、身体活動度、血管危険因子で調節した多変量解析による…
有名な久山町研究では「喫煙は脳卒中のリスクを下げる」と聞いたことがあります。脳卒中になる前に(なることもできずに)肺がんや心筋梗塞で死んでしまうからというこのとのようです [注1] 。 55の論文(141のコホート研究)のメタアナリシス [Ref. 1] に…
多数例の前向き観察研究からは、唐辛子(特に生の)により総死亡率と特定疾患(癌や虚血性心疾患、呼吸器疾患)による死亡が減少するということです。それならカレーも健康に良いのではと—直感的に—思うわけですが、カレー粉の成分であるクルクミンを腸から…
難聴があると軽度認知障害のリスクは1.30、認知症のリスクは2.39と有意に高い相対危険度となります(メタアナリシスの結果です) [Ref. 1] 。認知症の発症危険因子として、難聴は非常に注目されるようになってきています。(難聴が認知症につながる機序とし…