和食の光と影

世界61地域で24時間尿を採取し、魚介類摂取の目安であるタウリンと大豆摂取の目安であるイソフラボンを測定して、「和食スコア」を作成した家森幸男教授 [注] によると、タウリンイソフラボンが5×5=25分割の中でもっとも多いところに日本人の約90%が当てはまるということです。和食は魚介類や大豆の摂取量が多く、肥満や脂質代謝を改善し、狭心症心筋梗塞などの虚血性心疾患のリスク低下をもたらしますが、和食は食塩が多く、高血圧と脳卒中は増加します。

 

魚介類や大豆の摂取が多く虚血性心疾患が少ないことと、食塩摂取量が多く脳卒中が多いことが表裏一体となった和食の光と影の両面を理解して、「健康的な食事としての和食」について考える必要があります。

 

注:家森幸男先生の記事「世界最高の長寿食」は現在、文藝春秋に連載中です。